カンブリアンランタンE.Thomas & WilliamsとJD Burfordを徹底比較!(後編)

カンブリアンランタン、別名マイナーズランプの日本国内2大メジャーブランド、E.Thomas & Williams Ltd(イートーマスアンドウイリアムズ)とJD Burford(ジェイディーバーフォード)の比較記事の後編です。

前編ではカンブリアンランタンってそもそも何?から始まり、両ブランドの歴史をご紹介しました。

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今度は製品そのものを詳しく比較していきます。

サイズを比較

まずは2つのランタンのサイズを比較して行きます。

E.Thomas & Williamsは現在製造されているのは1モデルのみで、カラーリングが異なるだけです。

JD BurfordはMサイズとLサイズがあり、カラーリングも多種あるのですが、今回はLサイズのものを使って比較します。

出典:ブッシュクラフト

販売元のスペックを拝借しようかと思いましたが、一部ありえない数字が載ってたので自分で測り直しました。それが下の表です。

E.Thomas & WilliamsJD Burford
高さ264mm225mm
高さ(取っ手)328mm300mm
88mm87mm
重さ1168g813g

※これからたくさん写真を掲載しますが常に左がE.Thomas & Williams Ltd右がJD Burfordで撮っています。

まあ見てのとおりなんですがE.Thomasのほうが40mmくらい背が高いです。

幅は88mmくらいでほぼ同じです。

重さは350gほどE.Thomasが重いです。

真鍮ボディは重いので、高さの差がダイレクトに重量の差に反映されます。

まあでもサイズに関しては見てのとおりですね。

質感&デザインを比較

次は見た目どっちが素敵か?って話。

高さの違いは置いておいて、

カラーリングも同じブラックなので、素人目にはかなり雰囲気はそっくりですね。

では詳しく見ていきましょう。

タグ付近を比較

一番目立つタグプレート付近を見てみます。触った感じの違いはありません

E.Thomasはブランド名カンブリアンの文字、そしてシリアルナンバーが刻印されてますね。

JD Burfordはブランド名は明記せず”イギリスの炭鉱”だとか”ウェールズ”の文字が書いてあります。シリアルナンバーは刻印されていますね。

まあでも雰囲気的には同じようなもんでしょう。

バーナーと燃料タンクを比較

次はバーナーと燃料タンク部分です。

バーナーはE.Thomasのほうが複雑な構造をしていますね。

※細かく見てみると、E.Thomasの青白っぽい変色がありますが、これはキャンプで使いまくってサビたのを前回の記事でピカールで磨いた磨き残しです。ちゃんとやればもっとキレイになりますのでスルーしてください(笑)

見方によってはJD Burfordのほうがシンプルでいいとも言えるかもしれません。

ガラスの厚さの差はそれほど感じません、どちらもしっかりしていて簡単には割れなさそうです。

燃料タンクは触ってみるとE.Thomasのほうが重厚感があります。

が、かといってJD Burfordが安っぽいかと言われれば、まったくそんなことはないです。

真鍮で出来てるのでどちらもすごくしっかりしてます。

上から比較

次に上から見てみます。これは大きく違いますね! E.Thomasは傘が広いのに対してJD Burfordは狭い。どっちがいいのかは完全に好みですが。

そしてJD Burfordはリベットがゴツくてカッコいいですね。ここも個人の好みにはなりますが。

後ろから比較

つぎは後ろ姿です。ここもJD Burfordのリベットが目立ちますね。

ただこれは学ランのボタみたいで私的には微妙ですが・・・。

そしてこの学ランの合わせ目が目立つんですよね。鉄板を巻きましたよってのが丸わかり。

この部分に関してはJD Burfordちょっといただけないかなと思いました。

下から比較

最後は下から。あんまり下から見ることはないと思いますが、一応ご紹介

綺麗さが全然違いますが、これは私が屋外利用しまくったE.Thomasは錆びてて、ケース保管してたJD Burfordはピカピカなだけなので、ここは比較しないでください。

E.Thomasの針金みたいなやつは見栄えは悪いですが、芯調節するためのパーツです。

まあでもJD Burfordはシンプルでキレイですね。

箱を説明書を比較

一応箱も紹介しておきましょう。プレゼントに購入する人には重要かもしれません。

どっちも質感は同じでかっこいいです。

ラベルに関しては、E.Thomasは箔押しに対し、

JD Bufordはラベルなので注意しないと剥がれちゃいます。

筒は丈夫な厚紙で、底と蓋はプラスチック製です。

E.Thomasの方だけ底のプラスチックをリベットで止めて強度を上げています。さすがですね。

どちらの説明書にもカンブリアンランタンの歴史とランタンの使い方が書かれています。

E.Thomasの方は厚紙の英語説明書が入っており、本物感を味わうことが出来ます。ただし日本語説明書はコピー用紙です。

JD Burfordは日本語説明書のみですが、カラー光沢紙でしっかり作り込んでいます。

燃料&給油方法を比較

つぎ実用性に関して見ていきます。まずは燃料です。

使える燃料の種類

E.Thomas & Williams Ltdパラフィンオイル・灯油150ml
JD Burfordパラフィンオイル20ml

JD Burfordは本体にパラフィン限定としっかり刻印までされてます。

E.Thomasは灯油も使える”こと”になっています。なのでここだけ見るとE.Thomasのほうが優秀!って思えますが・・・

実際のところは、カンブリアンランタンには絶対にパラフィンオイルを使ったほうがいいです。

理由は灯油を使うと、スス掃除が超絶大変だからです。

なので灯油は絶対にやめたほうがいいです。詳しくはこれまでの記事にも書いてますので興味ある方は見てみて下さい。

E.Thomasの給油方法

まずは、タンク部分を反時計回りにまわして取り外します。

ネジが厚く何回も回さないと外れません。

次にバーナーを固定しているリングを、また反時計回りに回して外します。

そしたら次にバーナーを外します(ハリケーンランタンに比べると面倒くさいなぁ)

芯は全部抜かなくても燃料は注げます。

パラフィンオイルを注ぎます。どのくらい燃料が入っているか目視できます。

燃料を注ぎ終わったらバーナーやリングをもとに戻します。

JD Burfordの給油方法

E.Thomasと同じ用に、反時計回りに回してタンクを外します。

こちらのネジ数は少ないので割とすぐ外せます。

次に芯の口金を回して外します

芯を全部引っ張り出す必要があります(えっ嘘でしょ 笑)

パラフィンオイルを注ぎます。

容量はたった30ml、給油口は狭く目視も出来ないのでけっこうシビアです。

いちおうオプションの漏斗も付いてきますが、レインボーオイルだと漏斗がなくても注げますね

30mlって言われてもパッとわからないかもしれません

500mlのペットボトルでいうとたったのこれだけです。

いやいやJD Burfordさん、容量少なすぎるでしょ(笑)

そして芯を戻します。

途中でグニャッと曲がりスムーズに入りにくいです。不便。

点火&火力調整&消火方法を比較

燃料を入れたら芯に浸透するまで少し時間を待ちます。灯油より浸透に時間がかかりますが、10分くらいあれば十分でしょう。

E.Thomasの着火〜火力調整〜消火

まずは芯調節バーを使って芯の長さを調節します。

ランプの下から針金みたいな部品を操作します。

この針金みたいのが上から出ています。

針を芯に引っ掛けて上下に動かして調節します。

芯の長さは2mm程度でOK。ライターで着火しさらに火力を抑えます。

本体にネジ込んで戻します。

本体に戻したら再度火力を見ます。特につけ始めは、時間が立つと勝手に火力が大きくなることがあるので注意です。

火力が大きすぎてススが出るとあとの清掃が地獄なので、カンブリアンランタンの火力コントロールはハリケーンランタンよりも慎重にします。

これが灯油だと非常にシビアなので、繰り返しになりますが灯油は絶対オススメしません!

消火するときは、芯を下げれば簡単に消えます。

ただし、長時間ランプを付けていると真鍮製のボディ上部がめちゃくちゃ熱くなりますので火傷注意です!

革のグローブとかつけることをおすすめします。

JD Burfordの着火〜火力調整〜消火

JD Burfordは芯の調節レバーがないので自分の手で芯を触らないといけません。

当然ですが手に燃料がつきます(マジかよ)

ライターで着火します

火をつけてみて大きすぎたり小さすぎた場合は、一旦火を消して、再度調節が必要です。(勘弁してくれよ)

E.Thomasのような芯調節バーがないので、本体に戻した後は芯の調節はできません

これで絶対大丈夫!自信ある!と思ったら本体に戻します。

完了! 下の写真のはちょっと芯を出しすぎましたかね・・・スス煙注意です。

万が一ホヤガラスにススが付いても、E.Thomasみたいに簡単に拭き取れないので注意が必要です。

詳しくは後ほどメンテンナンスの項目で紹介します。

明るさを比較

さて、めでたく火が付いたところで今度は、どちらが明るいのかのか比較していきます。

キャンプでは実用する上では一番重要な項目だったりします。

比較方法ですが、客観的なデータを取るために、照度計という明るさを測定する機器を使います。

明るさの単位はいろいろありますが今回は照度ルクス)で測ります。

ルクスは光源からの距離でいくらでも変わるので、距離を一定にして真っ暗な部屋の中で比較します。

E.Thomas & Williamsの明るさ

ススが出ない適正な芯の長さで点灯させて、29.2ルクスと出ました。

JD Burfordの明るさ

同じ位置にランプを置いて測定。

E.Thomasより目に見えて暗く、同じカメラアングルだと数値が読めません。

結果は6.1ルクスと出ました。なんとE.Thomasの約5分の1。ここまで差が出るとは・・・。

2つを並べて比較

ちょっと信じられない人もいると思うので、2つのランプを並べて比較してみましょう。

間にはバインダーの仕切りを立てて、お互いの光が干渉しないようにしています。

まずは正面から。どうでしょう?まず炎の大きさが全然違いますね。

つぎは上から。やはりE.Thomasのほうが明るいのがわかるでしょうか?

今回は室内実験のため、後ろの壁に光が反射して全体的に明るくなってます。

実際のキャンプサイトではもっとダイレクトに差を感じると思います。

芯の比較

この明るさの原因は、芯の幅の広さにあります。

E.Thomasは平芯で、ハリケーンランタンのフュアーハンドベイビースペシャル274と同じ4分芯(12mm)です。

※でもフュアーハンドと同じ明るさではありません。

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対してJD Burfordは棒芯で約5mmです。

この違いが明るさに大きな差が出る原因になります。

燃焼時間を比較

明るさに並んで実用時に重要な燃焼時間について比較していきます。

こちらはカタログスペックを拝借すると下のようになります。

燃料タンク燃焼時間
E.Thomas & Williams150ml約10時間
JD Burford30ml約5時間

先程も触れましたがJD Burfordのタンク容量30mlと、E.Thomasの1/5という異常に少ない容量になっていますね・・・。

以前ハリケーンランランタン「デイツ78」の燃料タンク容量が、スペック数値と大きく異なることがありました。

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ちょっと面倒ですが今回も燃料タンクの容量を確かめてみることにしました。

まずは燃料タンクにパラフィンオイルを満タンに注ぎます。芯を入れても溢れないギリギリまで入れます。

で、それを全部計量カップに移します。

するとタンク容量がわかります。

E.Thomas & Williamsのタンク容量

なんとスペック通り150mlでした。素晴らしい!(笑)

JD Burfordのタンク容量

30mlより若干多い、約40mlでした。

でもこぼれない安全な量は30mlが精一杯でしょう。

入れすぎると下の写真みたいに空気穴とかから溢れます。

というわけで燃料容量はどちらもスペック通りでした。

燃焼時間はスペックを信じる

タンク容量がスペック通りだったので燃焼時間は実験せず、スペックを信じます。

E.ThomasはJD Burfordの5倍のタンク容量ですが、芯が大きく明るいぶん燃料消費が多いので、燃焼時間はJD Burfordの2倍程度に落ち着くようです。

10時間という数字はハリケーンランタンに比べると短めの時間ではありますが、芯の出し加減でも多少変わると思います。

メンテナンスのしやすさを比較

最後にメンテナンス性について見ておきます。

加圧式のランタンと違ってカンブリアンランタンには機械的な故障はありません。ありがちなトラブルはスス汚れです。

オイルランタンは使っていくとホヤにススが付着して曇ることがあります。

ハリケーンランタンですと下の写真のようにホヤを外すことが出来ます。

カンブリアンランタンの場合まずオイルタンクを外します。

E.Thomas & Williamsのメンテナンス

E.Thomasの場合は、オイルタンクを外せばホヤガラスを内側から拭くことが出来ます。

JD Burfordのメンテナンス

困ったことにJD Burfordの場合はオイルタンクを外すだけではホヤガラスを拭けません。

なんと小さなボルトナットを5箇所外さないといけません。

小型のスパナが必須となります。いい加減にしてくれJD!

これは正直ありえないくらい面倒くさいですね。

まあこういう事もあって、燃料にはススの出ないパラフィンオイルが必須となるわけです。

逆に言うとパラフィンオイルでは火力を適正にすればほとんどススが出ませんので、その限りではメンテナンス自体が不要なので気にしなくてもいいのかもしれません。

JD BurfordとE.Thomas & Williams LTDの比較まとめ

では最後に、どちらのカンブリアンランタンがオススメなのか? これまでの比較をまとめてみます。

サイズ

豪華さを取るならE.Thomas。コンパクトさを取るならJD Burford。

質感&デザイン

どちらも素晴らしく高い品質でした。優劣はあまりない気がします。

あえて細かいところを言うと私はJD Burfordは金属の合わせ目が若干気になりました。

箔押しにリベット付きなど、箱までこだわっているなどE.Thomasが僅差の勝利といった感じでしょうか。

燃料&給油方法

ハリケーンランタンに比べるとカンブリアンランタンはちょっと面倒くさいという印象です。

しかしJD.Burfordは給油口が狭く容量も少ないので非常にやっかいでした。

これはE.Thomasの勝ちです。

点火&火力調整&消火方法

火力調整バーのあるE.Thomasに比べ、芯を直接指で触らないといけないJD.Burfordは、かなりいただけないですね。JD大幅原点!

E.Thomasの圧勝です。

明るさ

4分芯のE.Thomasと棒芯のJD Burford。照度計で測定しても5倍の明るさの違いがありました。実感としても全く違います。

E.Thomasの圧勝です。

燃焼時間

これもスペックで明確な数字が出ています。E.Thomasより暗いJD Burfordは燃費がいいはずですが、いかんせん燃料タンク容量30mlという異常な少なさがどうにもなりません。

10時間vs5時間という、2倍の開きでE.Thomasの圧勝です。

メンテナンスのしやすさ

これもボルトナットを5つ外さないといけないJD Burfordの構造には呆れました。

ただパラフィンオイルを使用していれば、ススはほぼ出ないので、関係ないといえば関係ないのかもしれません。

でも万が一のことを考えればE.Thomasのほうが安心ですね。

カンブリアランタン対決 5番勝負結果

判定勝者
質感&デザイン10:9 E.Thomas
点火&火力調整&消火10:5E.Thomas
明るさ10:2E.Thomas
燃焼時間10:5E.Thomas
メンテナンス10:2E.Thomas

というわけで、すべての項目でE.Thomas & Willams Ltdが勝っているという結果となりました。

コストを考えるとどうなる?

では、購入するならE.Thomas & Willamsなのか?というと「絶対にそう」とも言いきれません。

そう、今まで触れてこなかったコストがあるからです。

E.Thomas & Williams27,000円
JD Burford Lサイズ17.200円

E.Thomasのほうが2020年10月の実勢価格で10,000円近く高いです。

これまで比較した項目のE.Thomasの優位性に10,000円分の価値があるかどうかというところです。

たとえば明るさに関して言えば、たしかにE.ThomasはJD Burfordの5倍明るいですが、それでもハリケーンランタンに比べると暗いんです。単独でのキャンプ利用には約不足なんです。

カンブリアンランタンに何を求めるか

明るさや機能性ではカンブリアンランタンはLEDランタンにまったく叶いません。それでも魅力的なのはロマンや雰囲気ですよね。

また、本物とされるE.Thomasといえども現在販売しているものは防爆機能を省略したレプリカです。

なので完全に雰囲気目的と割り切ってしまえば、別にJD Burfordでもいいんじゃないかなと私は思います。

メンテナンスに関してもパラフィンオイル使用であれば、さほど敏感にならなくてもいいでしょうし。

ブランドにこだわらなければ、銀の船から出ている、オリジナルのカンブリアランタンも選択肢としてアリかな?と思います。

そのあたりを金額と照らし合わせて考えて、ご自分の納得できるランタンを買うことをおすすめします。

以上長くなりましたが、カンブリアランタン購入の参考にしていただければ幸いです!

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